院長からのアドバイス
発熱時、着せ過ぎはダメ!
お子さんが高熱の時、「寒いよう。」と言って震えていることがあります。こんな時はたいていお子さんの唇は少し紫色で、体は火のついたように熱いにもかかわらず手足は氷のように冷たいものです。これは抹消の血液の流れが悪くなり、熱のバランスが悪くなりそのような状態になっているのです。おとなでいうところの悪寒です。
こんな時、寒がっているのだからと、たくさん衣類を着せたり、布団や毛布も何枚もかけたりしていませんか?またたくさん衣類などを着せ、汗をかかせて熱を下げようとしたりしていませんか?そんなことをしても寒気はとれませんし、汗もかきません。かえって、「うつ熱状態」になり40℃以上の熱になったり熱性けいれんを誘発したりします。うつ熱とは体から熱をうまく放散できなくなり体温が上昇してしまう状態のことを言います。ですからお子さんが高熱で寒がっている時は薄手のものをかける程度にして決して着せ過ぎないようにしましょう。また手足をさすってあげると、お子さんも安心して、また同時に手足の循環も少し改善します。そして少し冷たい飲み物を与え体の中から冷やしてあげましょう。
病気の回復期には自然に発汗し熱も下がってきます。脳炎や脳症などの中枢性疾患は別として高熱で発達に影響することはありません。落ち着いてお子さんを看病してあげてください。

